「力行会の足跡」その5を紹介します。
今回はカリブ海に面した石油大国「ベネズエラ」について紹介します。
今回取り上げた調査についても、前回同様に今から33年前、
当時の島貫理事長の命により、各地の力行会員の実態調査が実施し、
その中の第5回の報告がこの記事となります。
ベネズエラにも日本人移住者がいるのかというお話しですが、
この文章にあるとおり、特にこの国のオイルマネーが原因で日本人も移住するようになったというのが
基本的な理由となります。
特にこの文章の中にあるとおり、第2次大戦前にこの地が大変石油で有望であることを知りながら、
地理的理由から日本政府の開発を断念したことが、その後の対戦での敗北につながったという皮肉な結果となりましたが、
終戦後のオイルマネーの好景気で多くの日本人移住者が商業や農業で活躍されていましたが、
1980年代以降の不景気やその後の政権交代などの治安悪化が原因で、この地を離れてた方々も多数おられます。
当時取り上げた、宮坂さんはその後日本に引き揚げられ、またもう一家族の会員についても、その後アルゼンチンに転住されるなど
現在のベネズエラには当会会員の子孫が現存されているという情報は未確認となっています。
また、最近では、日本財団研修生や画家の方などベネズエラゆかりのある方が当会を訪れましたが、
いずれも、現在のベネズエラの状況下ではとても満足のいく生活が送れないため、
再びベネズエラに帰国できる可能性は薄いと述べられる事を聴くにつれ、
早期の国情の好転を祈るばかりであります。
(「力行世界・965号 平成3年3月15日号」より抜粋 事務局・田中)